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マンション管理
マンション管理計画認定制度のメリット

今年(2022年)の4月より、いよいよマンション管理計画認定制度がスタートします。
全国的にマンションの管理水準を高めていこうと国の政策は進んでいます。
今回のブログでは、この「マンション管理計画認定制度」について解説します。

【もくじ】
・「良いマンション管理」へのお墨付き!
・「良いマンション管理」って何だろう?
・「良いマンション管理」を目指すと良い事があります!
・さいごに

「良いマンション管理」へのお墨付き!

残念ながら現状のままだとマンション管理は悪循環に陥り、「廃墟マンション」も増加する恐れがあります。
管理水準が低いマンションについては手遅れになる前に地方公共団体から管理組合に対して「助言・指導・勧告」を行えるようになります。
詳しくはブログ「地方公共団体による管理組合への助言・指導・勧告」をご覧ください。

それとは逆に管理水準が高いマンションについては、地方公共団体が「お墨付き」を与える制度がスタートします。
「マンション管理計画認定制度」というものです。
長いので「認定制度」と呼ばれることが多いです。

認定制度では、地方公共団体が管理組合の「良い管理計画」に対して認定を行います。
管理組合が認定を受ければ融資中古売買の際にメリットがありますし、認定を目指すことによってより住みやすいマンションに育てていくことになります。

「良いマンション管理」って何だろう?

「良いマンション管理」の定義は人それぞれでしょう。

・居住者同士の付き合いがあって話合いと多数決で管理を進めていくマンション
・管理費や修繕積立金が割高だけど外部の管理会社へ管理業務すべてを委託するマンション
・管理費や修繕積立金がとにかく激安だけど面倒な業務はしないで各自自由なマンション

などなど漠然としたイメージがありえます。

漠然としたイメージでは地方公共団体が認定を行えないため、「管理計画認定の基準」が法律を根拠に定められています

・理事長と監事が定められている
・総会が年一回以上開催されている
・管理規約が作成されている
・管理費と修繕積立金がそれぞれ経理されている
・30年以上の長期修繕計画が定められている
・組合員名簿と居住者名簿が備えられている

など複数の認定基準が定められているのです。

認定基準をクリアしているマンションは日常的な管理も適切に行われ
将来への長期的な計画も立てられているため、廃墟となるリスクはかなり少ないでしょう。

「良いマンション管理」の基準は大多数の人が納得できるものとなっています。
認定基準のどれか一つでも満たさないマンションは…
正直言って私は不安です。住みたくないですね。

「良いマンション管理」を目指すと良い事があります!

自分たちのマンションは認定基準を満たしていなかったとしてもガッカリしないでください!
認定基準を目標としてそれを満たすように改善すればいいのです。
組合の役員を選出し、毎年事業計画と予算を適正に行い、日常的な方針と長期的な方針をしっかり定め、防災体制も整える…

認定基準をクリアすることによって自分たちの住環境がより良いものになっていきます。

・地方公共団体から認定を受ければ、専有部分の住宅ローンや共用部分の修繕借入金が優遇されます。
・専有部分の中古売買の際に買い主に対してアピールポイントとなります。
・さらに区分所有者の管理意識も向上し、住環境が改善し、資産価値が向上します。

このように買う時、住む時、売る時いずれにおいてもメリットがあります。
良い住まいは良い人生の基盤ですので、ぜひ認定制度を「きっかけ」として活用していきましょう!

さいごに

認定基準は、自分たちのマンションの管理が良好かどうかを判断するためのいわばチェックシートです。
基準を満たしていれば嬉しいですし、基準を満たしていなければ満たすように対処すれば良いのです。
管理組合だけでそれを行うのが難しければ、管理会社やマンション管理士のサポートを活用してください。

当事務所はマンション管理士税理士業務を併せて行っており、管理組合の会計・財務に特にノウハウを有しています!

認定制度をきっかけとして活用し、マンション管理をより良くする好循環を生み出しましょう!

次回のブログでは管理計画認定制度の「手続き」に焦点を当てて解説します。
最後までお読みいただき、いつもありがとうございます m(__)m
2022.01.11記

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